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3月11日 その時、何が起こったのか。

2011年03月27日(日)11:28

2011年3月11日


その日の午後、社内でデスクワークをしていた。


午後2:46

突然、ドスンという大きな音と共に、激しい縦揺れを感じる。

「この揺れはまずい」

仙台市内周辺では、数日前から相当規模の地震が数回起こっていたが、私はその時、それらのどれとも違う

質の揺れで、大変な事態になるであろうことを一瞬にして感じた。

同僚と共にすぐにデスクの下に潜り込んだか、今まで体験したことの無い激しい揺れの為、デスクの下に留まって

いることも容易ではなかった。

そして、揺れている間に停電となり電気類が消えた為、より一層恐怖感が煽られた。

激しい揺れが1分程度続いたであろうか、若干おさまったと思いデスクの下から出るものの、また同じ程度の

激しい揺れに襲われた。

この揺れの間は、おそらく数分だと思うが、私同様この地震に合った方は、ものすごく長い時間に感じられたと

思う。

揺れが落ち着いて、事務所内を見渡すと、パソコンが床に落ち、書庫が倒れ、ありとあらゆる物が散乱していた。

この時、大変な大地震が起こったことは当然分かったが、これから起こる未曽有の津波被害の事までは予想しなかった。


午後2:55

ビルの4階から、外を見ると大勢の人が外に避難している。

私も外に避難した方が良いと思い、余震の合間を縫って、外に避難した。外に出ると皆パニックになっていた。

警察官が事態を収拾しようとしていたが、信号が消えた為、交通整理もままならない様子。


午後3:10

会社の同僚と近くの公園に行くことにした。

それは、有事の際、近くで働いている妻とその公園で落ち合うことを約束していたからである。

その公園は、付近の会社などから非難してきた人でごった返していた。その為、その中から妻を探すことは容易

では無いと思ったが、ほどなく妻が私を探し出してくれ、そこで再会することが出来た。

妻の指を見ると、机に挟まれ切ったという傷があり痛々しかったが、それよりも早期に会えてとても安心した。


午後3:20

会社の東京支社の元同僚から携帯に電話があり、会社に我々の安否を伝えることが出来た。

少し落ち着いた為か、冷静になり、これからどうしようか、仕事は無理だろう、おそらく交通手段は遮断されて

いるだろう、とも思った。

この頃、すでに携帯電話が繋がらない状態だった為、公園内に設置された公衆電話に行列が出来始めていた。

私たちも、妻の家族に連絡を取るべく、その列に並び、順番を待った。結果としては、公衆電話から妻の家族

への携帯には繋がらなかった。しかし、その1時間後、妻の家族と連絡がとれ、互いの無事を確認出来た。


午後3:50

公衆電話を待っていた時だったであろうか、札幌の兄から連絡が入り、名取川周辺で大津波が来ており、

そちらの方には絶対に近づかないようにと警告を受ける。

この時に初めて、津波の存在を知り、東北でとんでも無い事が起こっていると認識した。


午後4:00

会社の同僚を帰宅させ、自分達も帰宅しようと思ったが、雪が降り出した事や少し落ちつかなければ、と言う

思いから、しばし会社のエントランス付近で待避することにした。この時も継続的に余震が続いていた為、常に

外への避難を意識していた。


午後4:30

当日は車で通勤しており、会社の立体駐車場に駐車していたが、停電にもなっている為、車で帰宅出来ないことは

想像に難く無かった。

そして、地下鉄も止まっている為、バスには乗れないかと思い、仙台駅に向かった。

しかし、仙台駅はすでに封鎖され、バスを待つ人ですでに行列が出来ており、信号がつかない道路はすでに交通麻痺

の様相を呈していた。

この時、「歩いて帰るしかないな」と思った。

会社から自宅までは約10キロの道のりだが、躊躇している暇は無かった。

雪がちらつき、寒さも増す、街灯が点かないことを考慮すると、今から歩いた方が得策だと思ったからだ。

倒壊している建物などは無かったものの、どの建物も少なからず損傷を受けていた。また、地面が隆起して

いたり、陥没している箇所も見受けられ、注意をして歩くことを要求された。

同じ考えを採った大勢の人が、暗がりの中、さながら集団下校の様に自宅を目指していた。

この間、家がどうなっているだろう、ライフラインがなくて大丈夫だろうか、などと言う考えが頭をもたげた。


午後7:00

予想していた通りの時間がかかり、自宅に着いた。

我が家はマンションだが、当然、明かりは灯っていない。

普段利用しない内階段を昇る。暗くて何も見えない為、携帯電話で足元を照らし慎重に歩を進めた。

室内に入ると、暗闇の中でもありとあらゆる物が散乱していることが一目で分かった、と同時にこの暗闇で

片づけることは出来ないと思った。

幸い、寝室には何も家具を置いていない為、物が散乱することも無く、動き回るスペースは確保出来た。

そこを拠点とし、アロマキャンドルで明かりを採り、当夜を過ごす身の回りのものを集めた。


午後8:00

家に着いて一段落ついたが、さすがに何も口にする気にはならなかった。

暖をとる術が無い為、服を重ね着し、布団に潜り込んだ。

この頃には、外部との連絡がつかず、情報が遮断され、自分達のすぐ近くで起こっていることが何一つ分からなかった。

「被災者には情報が入らない」なるほど、こういうことか。


午後9:00

目を瞑り、寝る格好をしたものの、当然寝つけない。

心と体は心底疲れきっているが、心が休まることがなく、絶えず落ち着かないのだ。

妻は気分が悪いと言った。暗がりの中で断続的に揺れている為、後になって地震酔いであることが分かった。


午後10:00

暗闇の中、突如、兄から携帯に電話が入る。

「若林区の荒浜が津波で流され、200~300人もの遺体が見つかったらしい」

あの荒浜で・・

こんな身近な場所で・・

それを効いた瞬間、にわかに理解し難く、背筋に冷たいものを感じた。



途切れることない余震がさらなる恐怖感を増幅させる。

かつてない暗闇と不気味な静寂が生活を支配していた。


この日の夜は異様だった。



コメント

  1. シアン | URL | -

    こんにちは。以前ブログで紹介していた「玄龍」から徒歩10分くらいの場所に住む者です。
    玄龍の記事からこのブログを見つけ、以前から拝見していました。

    自分は地震発生時学校にいたのですが、ほんとに2、3日は情報も何も入らず実感が湧かなかったというか、今生き延びることに必死でしたね。
    僕の場合家にいるのが怖くて、家族と一緒に避難所で2日寝泊りしましたが…

    そういった現実がリアルに伝わってくるレポートですね。
    まだ事態は収拾していませんが、次の更新も楽しみにしています。

  2. ひでぼん | URL | -

    シアンさんへ

    はじめまして。

    以前からご覧になって頂いていると言うことで、
    ありがとうございます。

    今回の地震には本当に驚きましたよね・・・
    シアンさんは、玄龍さんから徒歩10分くらいの場所に
    住んでいる、とのことですから、割と大きな被害を
    受けた場所に近いですよね。

    この日の夜も、異常な程の余震が絶え間なく続いて、
    本当に恐ろしかったですね。
    もう、大きな余震が来ないことを祈るばかりです。

    他愛もないブログですが、また見て頂けると嬉しいです。

    コメントも大歓迎です。

    時期を見て、明るい話題も、書いていきますよ。

  3. WUDDEE | URL | -

    こんばんは

    当日の恐怖感が文章から伝わってきました。
    何て言ったらいいか・・・
    生き残ったことに感謝したいですね。

  4. ひでぼん | URL | -

    WUDDEEさんへ

    コメントありがとうございます。

    なかなかあの体験は言葉で伝えにくいのですが、
    出来るだけ思いだして書いてみました。

    関東の方でも揺れたみたいですよね。

    本当に今こうして普通の生活に戻りつつあることに
    感謝しています。

  5. クオ | URL | -

    地震当日

    ひでぼんさんの文章を読んでいるうちに、
    不安や恐怖感などが伝わってきて、
    私自身の当日の状況や精神状態がよみがえってきました。

    私も自分のブログに当日の状況を書こうと思い、
    震災から数日間、日記をつけていました。
    私はひでぼんさんのように上手に伝えられないと思いますが、
    もう少し落ち着いたら、書こうと思っています。

  6. ひでぼん | URL | -

    クオさんへ

    クオさんこんばんは

    このブログを読んで頂いている方の中には、
    遠くに住んでいて、地震当日、実際に現地では
    何が起こったかを知らない方もいると思ったので、
    記憶していたことを書いてみました。
    そうすることで、自分も含め普段の生活のありがたさ
    を再認識できると思うのです。

    クオさんも当日は大変だったことと思います。
    落ち着いたら、是非記録に残しておいて下さい。

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